信義則について

2015年6月14日 / 未分類

民法第1条2項においては、権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならないと定められています。ここで掲げられている原則を信義誠実の原則といい、信義則ともよばれます。この信義則は、一般に社会生活上一定の状況下において相手方の持つであろう正当な期待にそうように行為すべきことを指します。もちろんこれは民法に定めのある原則ですから、信義則違反によって損害賠償責任を負うケースもあります。例えば、契約締結前でも、交渉当事者が、具体的な商談の段階に入り相互間に特別の信頼関係が生じた後は、信義則上要求される注意義務に違反して交渉を打ち切った場合には損害賠償責任を負うとされます。


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信義則は、法律や契約で定められた権利義務関係を、具体的事情に応じて創造または調整する機能を果たしています。そのため、何が信義則であるかは具体的事情に応じて決定しなければなりません。裁判では、民法第1条3項に規定のある権利の濫用についての規定と重複して用いられることが多いのですが、厳密には異なる原則です。もっとも、民法1条1項の公共の福祉を含めてこの3つは民法の基本原則とされ、これらは一般条項としての機能を有します。なお、一般条項とは、法律の基本的な理念を一般的・抽象的に示して、その運用の一般的指針を明らかにする規定のことです。

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